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Athena

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 Asklepios

 

 

***  Athena   ***

 

「うーん、やしな先輩遅いですねー。」
「そう、ですね。会議が難航してるんでしょうか。」
「確かにうちの藩国みたいに体質が保守的だと、ああいう攻めの警備計画にハンコ貰うのは大変だと思いますけどー。ていうか、ホントに計画されてるのが何なのかばれちゃったら、絶対に承認下りそうにないですよね。でもまあ、やしな先輩だし。」
「環状線の警備計画としても、非常にレベルの高いプランになってますから、大丈夫かと思いますが…。」
「あっ、先輩の足音だ。」
「え、えっ、そうですか? 私には何も…。」

「警備計画のGOサイン、ぶんどって来たわよ。」

「ん? なに?」
「いえー、凄いですね、なつきさん。」
「えへへ、得意なんです。」
「? まあいいわ。直ぐに動くわよ、プランまとまってる?」
「はーい、環状線計画のセンサーシステムから、各藩国の駅構内までの情報連携、構築済みです。環状線の運行ダイヤグラムと連動して、輸送プランの最適化にも対応出来ます。
各県と各藩国駅を含む全エリアの構造地図も把握済み、えー、ちょっとフライングで、まだ未提出の筈のデータとか混ざってますけど、いいですよねー。」
「物資輸送のスケジュール管理もOKです。物資手配は、第一次計画分まで終了、医薬品の増産急いで頂いています。」
「後は、現場の警備員の方達との足並みが揃えば、ですね。現地のデータに則した警備計画組みましたので、マニュアルが浸透すれば即時ある程度動いて頂けるプランです。
で、公衆衛生関連のお仕事の時にお知り合いになった女の子達に、現地とのパイプラインになって貰ってます。必要物資の情報とかも聞き取りしてますので、かなり実情に合わせて調整出来ました。」
「よし、後は各藩国駅のセンサー端末の延長だ。本来なら、それぞれの藩国から警備隊が上がってくるのを待つべきなんでしょうけど、そんな余裕はないわね。こちらから先手を打つ、WD部隊に連絡行ってるわね。」
「はいー、バトメ部隊がセンサー設置工事の補佐をするので、警護をお願いしたいと連絡しましたら、何だか希望者が殺到してるらしいんですけども。」
「まあ、何かお礼の方法も考えとかなきゃな。」
「え、やしな先輩の戦闘シーンが見られるかもってだけで、かなりのチームが組めるんじゃないですか?」
「…私が餌なの?」
「これが完了すれば、各藩の警備隊戦力にばらつきがあっても、情報精度については、環状線のシステム側からコントロール出来ますね。あの、ISSはどうなりましたか?」
「そっちはお偉いさんからお偉いさんへ連絡が回るでしょう。一種のセレモニーだから、時間がかかるのは仕方がないわ。それが宣伝にもなるんだしね。せめて事前に、実戦担当間の連携が取れると理想的なんだけどな。ま、騒ぎが起きたら否応無しに一蓮托生だけど。」
「…宣伝…そうですね、どなたか名前の知られている方が、各地視察とかに協力して下さるといいんですが。」

「さて、ここからが正念場だ。環状線の駅舎に援助物資が運ばれるという情報が流れれば、避難民が集まるだけじゃなくて、当然ある程度犯罪の標的になるわ。」

「物資の輸送と配布を混乱なく継続的に行うこと、これを襲撃する勢力は必ず撃退すること、この二点が定着すれば、環状線が治安の動脈になる。安全な基点が確保出来たら、ここから各藩国内の巻き返しも可能な筈よ。
駅周辺を陣地に出来れば、その背後にはISSが控えている、このイメージは大きいでしょう。安全地帯が確保されれば、商取引の中継地にも出来て、経済サイクルが回せるようになる筈ね。」
「後は、警備システムそのもののセキュリティ管理の問題ですね…。」
「あっ、そうだ、それを考えてたんだけど。えるむ、あなた知り合いに面白そうな奴がいるのね。」
「…あ、は、はい?」
「せんぱーい! それは内緒にしとこうって言ったじゃないですかっ。」
「いや、緊急事態だから。例の抗菌剤開発プロジェクトで、開発側のメンバーに頻繁に会ってるでしょ。彼はそういうの、得意じゃないかな。」
「あうー、ごめんなさい、えるむさん。どんなに忙しくても、いっつもご自分で直接データを届けに行ったりしてるから、どうしてかなーと、ちょっと、出来心でですね、」
「大丈夫、会話の盗聴とかはしてないし、プライベートには干渉しないから。」
「えー、せんぱい、この間と言ってることが違います。うちの班の子が変な奴に騙されてるとか、野放しに出来ないってゆってたじゃないですか。」
「もちろん、騙されてるとかいうなら、ただじゃおかないわよ。」
「あのー、騙されるも何も、別にそういうようなことは何にもなかったりするんですが…。」
「うーん? 何にもないって、何にもなくて、何であんな偏屈そうなのの面倒みてるの。」
「いえあの、特に面倒はみてませんけども。」
「えー、だって、差し入れー。」
「? 差し入れは、バトメ部隊にだってしてますよ?」
「…ん、何かどっか食い違いがあるような…。」
「確かに、システムのセキュリティ関係とかは、大変詳しいとは思うんですがー。」

 

 

 

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