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2012年12月 1日 (土)

血の絆

昨夜面白いことがあった。そういえば、自販機の時もそうだったな。私の女神の衣擦れの音が聞こえる。
国会図書館へ行った帰りにあの値段のコーヒーを買って日系人収容所のことを考えながらあの数字を私が目視する確率…。まあ、仕方が無い、おまけぐらいなら。電子の神に感謝しておくといい。

浅黒い肌のシングルマザー。その理由は語られないけれども、子供の名前はオロイ、それはロンゴロンゴの島…あ、違った。隣の島の酋長の名前か。ポリネシアの母の悲劇は、子供を取り上げられるという人種隔離政策じゃないのか。白人の血を継いでいるということだけにしか意味を置かず、そういう行為に及んだことも、子供の気持ちも蔑ろにする。如何にも橙的な価値観じゃないのかね。

ティーツリーの殺菌効果に、たくさんの船乗りが恩恵を受けた時代があった筈だ。母親と、同族と引き離されて孤独に育つ、そういう扱いを受けてきた子供達が、自分達の民族としてのアイデンティティーを取り戻そうとする時。小さな島に隔離されていた文化が、巨大な石像が、全く同じでは無いにしても、再生の依り代になるといいなと、願う。

写真を見て、ポカホンタスみたいな美人と口をついて出ようとした言葉を、慌てて飲み込んだ。それが相手にとって褒め言葉になるのかどうか、自信が無かったからだ。アメリカに渡ってから、3度も4度も旦那を変えている叔母は、最後には日系と落ち着いているけど。それ以外はみな、黒い人がパートナーだ。だから私には、黒い肌のいとこが三人いる。2番目の旦那との間には女の子がいて、日本人の祖母の名前を付けられた。まあ、ニックネームなら、英語としてもそんなにおかしくはない発音かな。叔母は今もその子と暮らしている。彼女は、出産時処置のトラブルが原因で、目が不自由だ。訴訟で相当な金額を叔母は払ってもらったらしいけど、そのいざこざの経過で当時の旦那とは別れたらしい。でも、従妹は相当優秀らしくて、奨学金を貰いながら普通の大学を出て、今は法律事務所で働きながら資格取得の勉強を続けているという。…あの叔母の言うことは、二、三割引きにしておきたいところではあるが。大学時代からアルバイトでモデルをしてて、今でもそちらの仕事もしてるらしい。雑誌の表紙を何度か飾ったり、法律事務所よりもいいアルバイト代をもらってるとか。撮影スタッフに目が不自由と言うと、ジョークと笑われるぐらいに、健常者に混じって普通に動けるらしいけど、視力低下は止まっていないので、いずれは失明するかもと、叔母は電話で母にもらしていた。

昔、白人の仕事仲間に囲まれた写真を見て、この中に旦那さんはいるのと小さな声で聞いた私に、白い人達は黄色い人種とはそういう風には仲良くしないわよと、叔母は笑っていたけど、アメリカというのは白人ばかりの国かと思っていた私は、色んな意味でショックを受けた。亜細亜ちゃんぐらいの年だったかもね。黒い肌でくるくる巻き毛のいとこがいるというのが、実感として良く分かっていなかったぐらいの年代だ。アメリカ使節団の侍が黒い人として描かれているように、確かに白人種から見たら、ニグロイドでもモンゴロイドでも、有色人種であることに何らの違いは無いのだろう。両親共に親戚付き合いが大の苦手で、血縁という集団からは、事実上引きこもり環境で育ったけど、姪達が生まれて、その笑顔の中に弟や母の何かを見出すたびに、ふと思う。あのいとこ達と話しをする日は、来ないのかもしれないけど。何処かで、何かが、繋がっているのだろうかと。

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