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2012年12月 1日 (土)

黄金の果実

うちの船では機関室を任せきりで、ほとんど交流が無かったからな。楡の別名なのは気が付いてたが、妙な行動は、籠もりきりのストレスかと思ってたんだけど。RB整備のエキスパートで橙、フランス語…ああ、成程、包丁持ってたりしてね。旦那に死なれたというのは気が付かなかったけど。ま、それは密かな熱愛だったんだろう。

無名世界における集団と言える規模の最初の介入は、エレメンタルギアボルト。母の遺体を駆る息子と、姉妹の遺体を操る女達の、聖銃使い同士の戦い。それぞれにそれぞれの背景を抱えつつも、そのもつれた糸をほどいていけば、本当は、互いに戦うべきではなかった筈のラストバトル。ペンダントと涙、それが意味することは、回避すべきだった戦いを避けられなかった悲劇じゃないのか。でも舞台が第四世界であることに相応しく、それはほぼ見ているだけの介入だ。止められなかった悲劇の可能性は、次の世界へと伝播して、コピーを生み出すことになる。

エレメンタルギアボルトは、プレイヤーが二人で協力すれば、姉妹が揃うシステムだった。熊本城戦は、多少歪んではいるが、姉妹共同戦線が成立して聖銃を手に入れることが出来る。だったら焼き直しの戦いにおいても必要なのは、姉妹達の協力なのかな。対する側の幻獣の女王もまた、噂には語られていたが、可能性の一部は、黒い月によって食い止められている。

だが、その強大な力による勝利の可能性は、また同じ形の悲劇を生み出す。撃墜300という絢爛舞踏の可能性は、既存勢力の女王誕生に相応しいだろう。聖銃同士もまた、互いにその可能性の伝播を受けて、敵が誕生したからこそ防衛反応としての能力を獲得するんじゃないのか。一度は自ら負けて可能性を手放すことで、精霊手は銀の剣としての己を取り戻して、聖銃同士の力は相殺される。ただ物理域的には、かなりのぶれを引き起こすことになるな。でも少なくとも次の緑の一部においては、刃を持つ女はイニシエーションに成功している筈だ。

橙から緑へと進んだストーリーラインは、再び第五へとループして白から緑へと到達、青の可能性も既に語られている。愛する人を失ったが為に魔王が誕生する悲劇は回避されたが、形としてはかなり苦しい抜け道救済策で、しかも帰還に成功しているとも言い難いだろう。幻獣の女王は生まれかけたけど、こちらも微妙なギャグで無理矢理回避。これを見れば、確かに熊本城戦の裏舞台でも、幻獣の女王が生まれかけていた筈なんだな。

緑へと転写された可能性は、さらに粗悪なコピーになりつつある。幻獣の女王に一番引っ張られる彼女は、既にギャグで悪意の欠片もなくても、障害として立ちはだかることになってるな。それは猫神と犬神との、和解の阻止なんじゃないのかね。空飛ぶ王子と犬神憑きの娘…あれ、邪魔者は岩神なんじゃ。可能性が分岐に分岐を重ねたら、ぶっちゃけポニーテールなだけで命が危ないだろう。私の従妹はね、キミーと呼ばれてるよ、全く、なんだかね。

ともかくも。精霊手が一度ストーリーラインに組み込まれてしまったなら、その可能性の伝播も回収されなくてはならない。それを必要とする存在が生まれているのなら、使いこなすしかないね。ゴッホは日本を南国だと信じていた。炎の壁立つ亜細亜の、東の彼方の黄金の島。江戸幕府が存在したのなら、鎖国は行われていた筈だ。そして、和宮の降嫁が成功して、幕府は存続するんじゃないのか。出版物の可能性が肥大化するヨーロッパで、書籍のちからが顕現するのなら、日本にはフェニックスが住んでいてもおかしくはないぐらいだよね。古くより聖典に語られ続けた知恵の木の実。でもその源泉である筈のメソポタミアには、林檎が存在しない。南国の甘き実り、黄金の果実なら、バナナでもオレンジでもデーツでも似たようなものだ。黄泉の国に根を下ろす非時香菓。生死の境を分けるその樹の番人は、各務の真名衆なんじゃないかな。幻の楽園のまほろばの結実、その蜜の刺激によって眠れるDNAが目を覚まし、特異的な免疫性を発揮するのなら、橙的にも問題は無いだろう。匂いでもいいけど…芳香族とか言われると、ものによっては赤としては微妙…。まあ、白からもたらされる実りになら、黄金の如き作用があっても、いいんじゃないのかね。

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