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2012年12月 2日 (日)

ひめみこ

娘達よ、よくお聞き
いつか
女王と呼ばれる娘達よ

数多の人々が
どんな歓喜をもって
お前の名前を
女王と褒め称えようとも
お前は
お前だけは
そんなものを信じてはいけない

取るに足らない
へびいちごでしかなかった日のことを
地を這う無力で小さな
名も無きものであった己を
忘れてはならない
女王と呼ばれるなら
いいえ
私はそんなものじゃないですけど
そう心の中で答えながら
にっこりと微笑みを返したらいい

そうしたら
お前の心までが
飲み込まれてしまうことなどないだろう
煌びやかな幻に
魂まで侵略されて
スタンビートなど起こすことはない
その否定だけが
お前の魂の輝きを守る
命綱となる筈だ

美しい幻想をまとって
華やかに躍るものを
人々は求め続けるだろう
だがしょせん
それはただの衣に過ぎない
道具なら
使いこなせばいいだけのこと
か弱く
朧な
蛍の如き光であっても
己の魂の輝きをもって
闇を押し戻す
衣通姫とならんことを
お前たちに願う
伏して、どうか

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