« 創作ノート・活色 航路検討 | トップページ | Inter Arma Caritas »

2013年3月15日 (金)

結び目

物質の世界で観測される現象は、確率の結果を見ているケースがほとんどだ。でも、確率のダイナミクスというのは、エネルギー形態の次元でこそ、極大の触れ幅を取るのかもしれない。限りなく小さな確率だけれども、不可能ではない、そういうトリックスターな介入を行う。反物質を常態的に利用出来る技術レベルがあるのであれば、その確率に介入して、水素原子の生成にも干渉できる筈。さらにエネルギー環境を特殊化すれば、第一からの介入は第七まで突き抜ける、そういうことかな。

螺旋、螺旋、螺旋。でも全ての因果律が解かれてしまったら、小さな彼はどうなってしまうだろう。洞窟に響き渡る楽の音を、聴いたと思う。歌を覚えた、それは私の祈りだと思ったから。どの道図書館には入り浸ってたけど、雑誌掲載を追いかけて、何度も読んでいた。最新刊は貸出してくれないし。でも、それ以外のSFは、神林ですら拾い読みしかしていないんだよね、私のマニア度なんてそんなもの。

一度は切り離しても、刻まれた呪いを解いて、彼らが自らもう一度歌を歌うのなら。それは、私の望みでもある。

糾弾のつもりはない。私にも、たくさんの後悔がある。彼女を最後のパイロットに選んだのは本当に偶然だった。時間犯罪という問いを斬ったりしていても、気が付いたのは、活色を再構成しようとしてからで、ほんのついこの間。ほこりだらけの文庫版バハムートを発掘したに至っては、部屋の中で雪崩が起きたからだ。だから、占いはまだ続いているのだろう。

でも、知ったなら彼女は哀しむだろうから、もう少し、強くなってからでもいいのかなと思ったり、だからこその慈悲の剣かとも思ったり。

吾が子を救おうとする母の苛烈さ。

|

« 創作ノート・活色 航路検討 | トップページ | Inter Arma Caritas »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/143486/56958383

この記事へのトラックバック一覧です: 結び目:

« 創作ノート・活色 航路検討 | トップページ | Inter Arma Caritas »