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2013年6月30日 (日)

もしも

歴史のifとは言うものの
単なる偶然に見える事象ひとつを
変えようとしたって
往々にしてそれは
そう簡単なことではない

クレオパトラの鼻が
低いためには
彼女の血統が
あの地域における
様々な歴史的流動の結果としての
混血的エキゾチック美人という
たくさんのクレオパトラを生み出した血筋であり
言語としても
科学技術としても
交差路という場所と時代
それを吸収し
自分の武器として使いこなす知性
その気質を育んだ生い立ち
全部を引っ繰り返さなくちゃならない

エリタニアテーマだからって
好き勝手な夢物語で済む筈が無いね
そうではないからこその
面白さがちゃんと存在する
逆に言うのなら
歴史を正しく引っ繰り返すに値する
現実と互角に伍する物語が
成立し得るのなら
それが広く流布し
正確に認識された時には
次の悲劇が
防げるかもしれない

でももうひとつ
必要なことがある

事象にひとつもifを造らなくても
その読み解き方によって
現れる真実は
まるで違う姿となるだろう
体の良い簒奪者の時代
それでも
長き太平の世であった時代が終わる時に
古き王家を担いで立ち上がったのも
また簒奪者と似たり寄ったり
神の血を継ぐ若年の王家を
君主と仰いでも
人々の前には
その姿を見せることもない
辛うじて
外の世界を知って戻った
三代目にしても
自分の命で国を動かすことが出来たとは
ちょっと考えられないんだ
軍部の暴走を止められず
結果としてのその弱体化によって
ぎりぎり選ぶことが出来た道は
自分が全ての責を負い
命を擲つことで
民を救うことだったのなら

私達は
その祈りの果てに生きている
そういう物語も
あるということだ

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