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2015年4月 1日 (水)

ししん

ふぉぼすとでぃもすとはるもにあ

遺跡島。ではかつての人々も同じように天を目指したのだと。その理由は分からなくても。その、想いは。

欠乏と戦うということは、結局のところ動物的な反応だ。満たされれば止まってしまう、そうでなければ、本来なら危険なのだから。その意味で、確かに人間は動物としては壊れているのだろう。形の無いものを内側に抱えたが為に、いつも何処か、飢えている。むしろ、その餓えを剥奪されると、自己を見失って停止から崩壊してしまう。

ではそれを満たすのは、形無き何かであるべきなのではないかと。器を無くしてしまうのは困難かもしれないが、本当に飢えているのは、そこではない。

何処かへ、還りたいと思うこともまた、本能的衝動でありながら、その帰着が幸福だと約束されたものではないのだろう。でも、それでも、それでも。苦しみながら前へと進むその歩みに、育てられる何かも、あるのだと思う。それは、自らの中に育てる自分だけの何かだ。究極的には、それを他者と正確に共有することは出来ないのかもしれない、それでも。

ふと響きあう何かが存在するのだということも、私は知っている。知ってしまったならもう、それをぬぐい去ることは叶わない。この胸に刻まれた永劫の呪いのように怜悧な希望。そう、希望こそが、最凶最悪の災厄そのものなのかもしれない。

それでも、前へ。造られた人形であった筈の人々の目に、その星はどのように映るのだろうか。

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