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i言語ごっこ・その17

拡大の拡大による収拾、或いはトンデモをもってトンデモを制す

 

ICG =アイドレス世界における人の形質の持続可能性を規定する

#アプローチ
#無名世界における「想いは届く」という物理的作用が人の形質を左右した結果として、現在のアイドレス世界には現実世界での「人」の範疇を大きく超えた知的生命体が許容されている。
#しかし、現実世界での生物の遺伝情報は非常に厳密な法則性をもって伝達されており、アイドレス世界でのこのような突然変異的形質は個体として存在することは出来ても、種の形質を子孫へと伝える繁殖に際しては大きな障害になるものと考えられる。
#「想い」というパラメータにおいて人と同等の可能性を持つ知的生命体群が、遺伝子的見れば種族としての存続に適さないという矛盾は、他世界との同一性の保持にも障害になり得る。
#また橙のように「良い遺伝子の結び付き」という価値観を持つ種族にとっては、遺伝的には劣性な性質を持つ遺伝子が拡散することは、許容し難い生理的な恐怖として認識される場合も考えられる。
#この矛盾を回避する為には、「想い」の物理的作用による変容が表面的な形質に留まらず、厳密な遺伝的システムにも合致する段階まで到達することが求められる。

#その道が途切れずに続くことを願って

 

#i言語ごっこ・その14より
f:第五世界型のクローン技術は、動物兵器と呼ばれる種族を生み出すことに成功している。 ={
 側面:第五世界型のクローン技術は、現実世界における種の遺伝的世代間形質保持の範囲を逸脱する人為的変異が可能なレベルに到達している。
 側面:満天星国において使用されているクローン技術は、現実世界での種の遺伝的世代間形質保持の範囲を逸脱する人為的変異を起こす可能性を持っている。}

f:無名世界観における七つの世界は、互いに可能性という情報をやり取りして同一性を保つことで、安定した世界軌道を維持している。 ={
 側面:他世界での現象と大きく矛盾するレベルにまで世界内の特殊化が進行してしまうと、無名世界観としての同一性が保てなくなり、他世界と協調する世界軌道から逸脱してしまう可能性がある。
 側面:他世界との可能性のやり取りが途絶することで、その情報に依存する存在の生存が脅かされる可能性がある。

f:第五世界型動物兵器は哺乳類、鳥類、昆虫など複数の種に固有である筈の特徴を併せ持つ生物である。
=側面:第五世界型動物兵器は複数種の生物が持つ遺伝子を合成した、いわゆるキメラ型のクローンである。

f:第五世界型動物兵器は哺乳類型の幼生体から繭を作って完全変態するという昆虫特有の過程で成長する。
=側面:第五世界型動物兵器は昆虫の遺伝子が組み込まれたクローン生物である。

f:満天星国では第五世界型のクローン技術が一般的な科学技術として定着している。
=側面:満天星国では一般知識としての第五世界型遺伝子工学を学習することが出来る。

f:アイドレス世界では人の想いが物理的作用力を持っている可能性がある。 ={
 側面:アイドレス世界では人の科学技術に対する認識が物理作用を左右する可能性がある。
 側面:アイドレス世界では正確な科学技術を学習することで、人の形質に関する変容を、他世界の科学技術としても受け入れられるレベルにまで進められる可能性がある。

まとめ:
アイドレス世界において観測されている人の形質の変容は、無名世界での「想い」による物理的作用を原因とするものであると考えられる。
人が表面的な変化のみを認識している場合、このような変容は現実世界を始めとする他世界の遺伝子工学的な形質の世代間情報伝達の厳密さとは矛盾してしまっている可能性がある。
その場合、科学的に厳密な形質を保ち続けている世界との情報格差が広がり過ぎ、他世界の「人」との同一性が保たれず、種としての持続可能性を脅かす危険性が存在する。
しかし一方でこのような認識の物理的影響は、学習によって変化させることも可能な作用である。
アイドレス世界において他世界での可能性を狭められるほど形質が変化してしまった知的生命体は、旧来の人の形質に戻ろうとするよりも、想いの作用をより科学的認識に基づいて進化させることで、無名世界観的な生存に適応することが可能であると考えられる。
例えば第五世界型動物兵器のように昆虫の遺伝子を組み込まれた生命体であれば、完全変態によって外見としての形質を根本的に作り変えてしまうことも可能であると推測される。

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