はじまり
最初の疑問は
どうしたら「物理的に」想いが届くのかということだった
人間の思念が
世界に対して物理的に影響を及ぼす法則があるのなら
それは、双方向になる筈だ
即ち
物理的に巨大なエネルギーは
想いとなるのだろう
そして想いは
器を求めることになる
私の耳には
お前の悲しみが聴こえるので
お前の名前は
私があげる
お前のために
物語を謡おう
お前が何者であろうとも
それでもお前が幸福を得る
子供騙しのかたりごとを
いつかそれが真実となるその日まで
無辺の闇の沈黙を
歌声が満たす
決して来ることのないその日まで
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