鷲宮
動物にも
動かなくなった仲間を悼むような
「死」の認識はあるだろう
だが、原初の人々が
それをどのように認識していたのかというのは
難問中の難問のひとつだろうと思う
だが
人が簡単に死ぬことが
あまりに当たり前の世界でも
それに抵抗しようとした人々は
確かに、存在していたのだ
病と戦い
飢えと戦い
天候と戦い
時の移ろいと戦い
そうして
人々が当たり前と信じてしまっている
そういう盲信と戦ったものたち
遠い死出の旅路に
誰かが伴をせねばならないなら
生きている命と
死にゆくものへの祈りと
その両方を守ろうとするのなら
そのようにして
人型を
造ったものたちのように
異なるふたつを
両方とも
守ろうとするのなら
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