レポート・システム4 その参
つーことで、クリエイトの問題。
業務分担とか合議制というのは、日本ではずいぶんと独自の形態で定着してしまってると思われるし、それはそれで大きな問題であるんだけど。
少なくとも、運営のメソッドとしては、企業コンサルティングとかの手法としては、それなり無くもないだろう。ブレストで課題を抽出して、時間軸進めて結果を想定し、その後なぜなぜ分析とかで巻き戻して根本原因の特定と対策の策定、ぐらいであれば、普通の企業研修のレベルでも十分に効果があるような気もするが。
少なくとも、自分の経験と感触に基づいていうのなら、ルールとサンプルを与えられて、それに似通ったものを作るのは、まあみなさん得意だよね。でも、全部を一から構築というのは、相当難易度高い。これを、今までの延長線上にいきなり要求というのは、かなり飛躍があるというのが現状かと思われる。
特に、これまでのクリエイトというのは、あくまでも設定レベルであって、これを自分で動かしたことがない訳だ。ただいま現在の設定を造ったら、これを勝手にシミュレートしてくれるというのは、面白さを乗りこなすというところまでいってない、便利の方向に流れている。下手に造れば爆発するという自覚はあっても、それをどう回避するのかというのは、回数試行すれば身に付くようになるのかって問題だろう。
ていう、時間軸操作の感覚が、元々日本人はあんまり得意ではない気がしてる。というのに加えて、今回のクリエイト対象は、文章や漫画のような固定的ストーリーラインを作るのでも、静的なアイテムのような設定制作でもない、自走するロジックをどう組み上げるのかとかいうのは、プログラミング経験者の更に上級課題とか、そういうレベルのような気がするんだけど。
一度に、その目的レベルまで要求するのは、ちょっと無理だね。ステップを分割するしかないんじゃないのか。設定を横に広げる前に、作りたいものに必須の機能はどれなのかをセレクトする、その設定によって、何が起こるのかの未来の時系列想定チェックをする、それでまずそうなところには、セイフティを構築する、プログラミングの一般的手順と変わらないね。テストラン前に、そのくらいは自力で出来てもいいんじゃないの。
で、もうひとつ気になってるのは、最初に列伝化を強制停止してしまったことだ。確かに、同じような切り口を重箱の隅つついて並べられたら、全体として要求されるサイズとの整合性が偏ってしょうもないというのは、事実にしても。例えばそれは、この威力だったらこの部品数というようなガイドラインを徹底することでも、防止出来た筈なんじゃないの。
何故、それが厳しく禁止されたのかと云えば。それが苦手な相手に対して部品での説明と理解を試みなければならなかったから、私はそう想定している。ていうのは、むしろ、それが苦手であるという特性と、そうやって列伝化をしたがるという認識の齟齬が、問題点なんじゃないのかと思うんだけど。列伝化で数の水増しをしたがるってのは、これまで誰かさんがやってきたことだよね。薄っぺらいと言われて、数を山盛りにした、でも、情報が増えたら、その世界はリアルになったのか。必要なのは数じゃない、グリッドが細かくなって立体感を増すことの方だ。そのためには、情報量が増えると同時に、それらがどう配置されてどのような役割を果たすのかを、デザインする必要がある。
ていうのが、テイストとか、トーンとかの統一感を創り出す。形容詞を増やす必要はあるが、それをだらだらと並べたら、いつまでたっても話が先に進まない。必要な機能と、ちょうどいいサイズの形容詞を、効率よく、リズムよく配置する、物語文体というのには、そういうセンスが必要になると思うんだけど。
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