あな

生まれつき
何もかも決まっていて
変わることすら
出来ないのなら
その世界は
生きていくことが
出来ないだろう
ていうか

よく
分からないけど
自分だけ
気持ち良かったら
他はどうでもいいって
それ
楽しいの？

孔を穿つ
取るに足らない自分は
苦しい
虐げられ
努力は叶わず
大切にされない
そんな扱いは
誰だって苦しい
でも
変わりゆくことを
否定したなら
そこから
脱出することさえ
不可能となる
だから
孔を穿つ
無辺の闇と
対峙するために
震えながら
前を指差す
がんぜない
その白き腕こそが
それだけが
希望