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2019年10月 8日 (火)

藤の蔓

 

婚姻せよ
初めて聞いた時に
思ったのは
藤氏のことじゃん、と

どのような系譜であれ
血の繋がり至上主義であることに
変わりはない
それを覆すのは
義兄弟という価値観だな
血の繋がらない従兄弟殿
それ、つまり
親同士が義兄弟ってことなのでは

家族という繋がりが
社会形態の最小単位であるのは
詰まるところ
ヒトという動物の在り方を
継承しているということ
血族から
姻族へと広がっても
一族郎党へと拡大しても
ベクトルは変わらない
それを
「親方様」と呼びながら
血は繋がらない
そう目指したのが
武器でも戦術でも
経済でもなく
目的のために集うという
構成単位の在り方そのものを変革したのが

そして
揺り戻す
血の暖かさを
切り捨てられなかった
その、執着

とはいえ
親方様もまた
自らと同一の価値観という
境界を越えられなかった
それはつまり
異界へと捨てられる
その哀しみを
それでも
拾って育ててくれる
温もりがあることを
知らなかったからなんじゃないの

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