数え歌
12枚
では
六対かな
古き伝承は
口伝として継承される
その場合
どうしても
逃れ難い
偏りがあって
音韻律において
唱えやすい、とは
重要な要素だ
各種言語によって
その偏りは異なる
むしろ
その偏りこそが
言語、そのものであるとも言える
世代を重ねる程
唱えやすく
覚えやすい韻に
収束していくだろう
ていうのを考えると
様々な古代伝承に登場する
列挙、に
厳密な意味があるのかは、疑問
単に
たくさん、とか
きれい、とか
それだけの意味で
重ねられる言葉もある
だから
真意を汲むには
単一の文言に拘って
個別に捉えるよりも
語のコレクションから
全体像としての傾向を炙り出し
マクロ的に見渡すことが必要
境界を越えれば
言葉も
変わる
つまりは
伝承の姿も
十重二十重
にじんで拡がる幻術が
収束し
見えてくる姿は
言語も
文字も
未だ熟さぬ
太古の時代
角
翼
人ならざる
常ならざる
そういうことを
意味するだけの
異形の姿
「上なるもの」
善も
悪も
未だ分かたれぬ
混沌の時代
押し寄せる
大いなる災厄
ただの、事実の記録に
否と
想いの剣を突き付けた
原初の
その姿は
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