ばんり
七千人
その戦いを
横目で眺めながら
私は
それには加わらなかった
理由は
ただひとつ
誰と戦っているのかが分からなかったから
敵が誰なのか
何故なのか
理解しないうちに
戦いの熱に浮かされるのは
少なくとも
私にとっては
忌むべきことだ
が
その場が
誰かを助けようとする
そんなうねりを
内包していたことを
信じたいとも思った
だから
その幕引きに
ノイズが混ざるのは
防ごうと
そう、思った
ま
茶番だったのであろ
それでも
鵜呑みでなく
高慢でなく
拒絶でも
狂信でもない
ただ
囁くものの
かそけき声を
細き道を
一歩
ただ一歩
進むものだけが
最も遠き旅を
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