« 風の啼く | トップページ | 解釈 »

2022年10月 2日 (日)

騙りもの

最初の洪水に
女神はいない
それはただの
記録だから
では

一体何処から
彼女は来るのだろう
人々の死に
否と叫ぶ
その処女神は

彼方より
来よ
騙りものの風よ
全てを覆す
希望という名の呪い
地の底の
隠された熱
母の母たる
灼熱の炎

子等を
傷つけぬよう
緑の衣に
身を隠し
気付かれぬように
温もりを注ぐ
姿無き守り手
始まりの
その一歩
いにしえより
幾度となく
ただ生まれ落ちる
騙りものの系譜

それでも
世界は

|

« 風の啼く | トップページ | 解釈 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 風の啼く | トップページ | 解釈 »